ひょんな事から１つ目のオーブを手に入れた世直しの旅ご一行。
彼女達は現在新大陸を北上中でございます。

み：あー、船も便利だけどこうやって揺れない地面を踏みしめて歩くのが一番だな！
か：そうですかー？私は船の方が楽でいいんですけど。
だ：貴方は船酔いしないからいいけど、みっちゃんなんてたいへんなんだよ。
　　１日中船室に閉じこもりっきりなんだから。
か：そういえば、確かに船の中ではあまりみっちゃん見かけませんねえ。
み：そ、それを言うな！
こ：人には何か１つくらい弱点があるものだ。気にするな。

高い岩山を避け、山道を通りながら北上を続ける４人。
出会ったこともないような強力な敵を退けつつ、２つの大陸のつなぎ目を越えてさらに北上。
そして・・・。

だ：どう、何か見える？
み：んー・・・。北西の方に何か見えるな。アレは・・・塔だな。
か：塔？

それは海沿いにひっそりとたたずむ塔だった。

み：おお、やっぱり塔だ。この中にはきっとたくさんのお宝が眠ってるはずだぜ！
こ：もしかしたらオーブもあるかも知れないな。
か：そうですね。行ってみましょう。
だ：あーん、３人だけで話進めないでよぅ。

早速塔の中に入っていく４人。みそぱんによると、ここはアープの塔と言うらしい。

だ：アープの塔？聞いたことないね。
こ：ふむ、世の中にはまだまだ人に知られていない物がたくさんあるのだな。

塔の４Ｆにて。

か：きゃあぁぁ！何ですか、何で道がこんなに狭いんですか？
こ：床が抜けたのか、はたまたわざとこういう作りになっているのか。
か：み、みっちゃん、暴れないで下さいね。
み：あん？いつオレが暴れたって？いい加減なことを言ってると・・・。
か：きゃあぁぁ！だから暴れないでって言ってるじゃないですかー！

そんなこんなで最上階。

だ：うー、また綱渡り？
み：オレたちゃサーカス団じゃないんだぞ。こんな事遊び人にでも任せておけばいいんだ。
こ：今更ごねても始まらない。さ、いくぞ。
か：あわわわわ、待ってくださ〜い。

宝箱を回収してさあ帰ろうというときに、みそぱんだけがロープの上に立って下を覗いている。

だ：みっちゃーん、帰るよー。
み：あ、ちょっと待ってくれ。こっちに来て下を見て見ろよ。
か：どうしたの？何か見えるの？
み：ああ。３Ｆでも見ただろ？ちょうどど真ん中の空間に宝箱が置いてあったの。
　　３Ｆにいたときは手が出せなかったけど、ここから飛び降りれば手が届くかな、って思ってな。
こ：確かに。ここからならちょうど真下だからな。気をつけて飛び降りれば
　　あそこに着地できるだろうな。
み：だろ？行ってみようぜ。宝箱を取り残すのは盗賊として出来ねぇんだよな。
か：みっちゃん、今、賢者でしょ？
み：・・・あ、そうだ。すっかり忘れてたわ。
だ：じゃあ行ってみる？でもこれ１０ｍくらいあるよ。下も狭いし、４人で飛び降りたら危ないんじゃないかな。
み：それもそうだな。・・・おい、かん、ちょっと。
か：はい？なんでしょう・・・。

むんずっ。

か：え、あ、は？
だ：ちょっとみっちゃん。何してんの？
み：４人がだめなら２人だけで行って来る。お前らは先に下で待っていてくれ。
か：あの、ちょっと？何で私が・・・。
み：よっし、行くぞ！
か：うそ、やだ、・・・あっきゃああああぁぁぁぁぁ・・・！！！
だ：あーあ、行っちゃった。でもなんでかっちゃん連れてったんだろう。
こ：何か考えでもあるんだろう。とりあえず先に行けと言われたんだ、先に降りようではないか。
だ：そうだね。

み：たっだいまー。
か：・・・・。
こ：どうだ、何かあったか？
み：ああ、これだ。山彦の笛って書いてある。
だ：山彦の笛。聞いたことないね。ちょっと貸して。

へっぽこぽー。ぽこぴー。ぱぺー。

だ：んー・・・、何だろうね。これ？
こ：何かに使うんだろう。持っていればいい。時々吹いてみれば、何かわかるだろう。
か：・・・。

山彦の笛。これはいったい何なのか。っていうか、みんなこれ使うか？
残るオーブは後５つ。パーティーの旅はまだまだ続く。

か：・・・みっちゃん、ちょっと。
み：あん？何だ？
か：さっき、何で私を連れていったんですか？
み：ああ、ちょっと、な。考えがあって。
か：何ですの、考えって。大した考えなしに私を選んだのであれば許しませんわよ！
み：秘密。時が来ればわかるって。