マスル一一一主人公のきこり。伝説の英雄マッチョの血を引いている(らしい)。
もひもひ一一一もひもひ族の少年。本名は不明。その巨体で、悪いモンスターを倒し
まくる。
<第7話・VS マチョーニ9世>
マチョーニの軍隊が、マッスルの町に攻めて来た。
もひもひ「あいつはマチョーニ9世!」
マスル「奴が!?」
マチョーニ9世「はっはっは。この町は私のものだ」
マチョーニ9世が冷たい笑みを浮かべた。髪の毛が3本抜けるくらいの冷たさだ。
マチョーニ9世「おとなしく降参すれば、誰も死なないですむぞ」
マスル「降参なんてするものか! 行くぞもひもひ!」
もひもひ「なに考えてんだマスル! あんな軍隊に二人で勝てるわけがな
い!」
マチョーニ9世「そのもひもひの言う通りだ。戦うのはよせ。無駄に命を落とすぞ。
はっはっは」
マスル「くそぉ………でもこのままじゃ町が………!」
その時、空が淡い虹色に変化し、何者かが現れた。それは、パワフルマッチョだった。
パワフルマッチョ「助けに来たぞ。伝説の英雄の子孫よ」
マチョーニ9世「くっ、また貴様か! これ以上邪魔はさせん!」
だが、マチョーニ9世の台詞が終わらないうちに、パワフルマッチョは巨大な金魚を召
喚した。
巨大な金魚「死ね、マチョーニ!」
巨大な金魚は『黒い何か』を吐き出した。その『何か』はどんどんどんどん大きくなり
………
マチョーニ9世「うわぁぁあああぁあぁ」
マチョーニ9世は、死んだ。
一一一一一一一一一一
マチョーニ9世「オレの負けだ………完敗だ………」
マチョーニ9世は負けを認めた。その目からは涙がチョビチョビ溢れていた。
マチョーニ9世「悪気があってやったわけじゃないんだ………許してくれ………」
もひもひ「誰も死んでないんだし、許してやるか、マスル」
マスル「………いや、こいつを許すわけにいかない……」
もひもひ「マスル………」
マチョーニ9世「頼む! 許してくれ! もう二度としないから……! 『うまい棒』
一年分あげるから」
マスル「わかった。許そう」
マスルはにこやかに微笑んだ。崖から飛び下りる時ぐらいのにこやかさだった一一一一
<続く>
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