<2% 魔王ポリフェノール>
猿
「覚悟しろ、アヴォンリー・キース!」
丸山に操られたプロゴルファー猿が勇者キースに襲いかかる。
キース
「裏切ったのか猿!? 俺たちは・・俺たちは親友じゃなかったのか? 偽りの友情だった
のか!!?」
キースは涙ながらに猿に訴えた。だが、猿の心に彼の思いは届かなかった。
猿
「いでよ我がしもべ」
プロゴルファー猿は、猿B猿C猿D猿E猿F・・・猿Z猿!?の26匹を召喚し、さらに合
体してキングモンキーに変身した。
キングモンキー
「筋肉養成所で鍛えたこの肉体の威力・・とくと味わわせてやろう!」
キングモンキーはそう言うと、ウルトラモンキーを召喚した。
ウルトラモンキー
「合体!」
ウルトラモンキーはキングモンキーと合体し、スペシャルモンキーに変身した。
スペシャルモンキー
「もういっちょ!」
スペシャルモンキーはパワフルモンキーを召喚した。
パワフルモンキー
「合体!」
パワフルモンキーはスペシャルモンキーと合体し、ミラクルモンキーに変身した。
ミラクルモンキー
「まだまだ!」
ミラクルモンキーは鈴木を召喚した。
鈴木
「融合!」
鈴木とミラクルモンキーは融合し、猿に変身した。
猿
「これで準備は整った。さぁ、かかってこいキース!」
キースは猿を瞬殺した。
キース
「卑怯だぞ丸山! 自分の力で戦え!!」
丸山
「ほぉ・・猿が殺られるとはな。だが、無駄なあがきもそこまでだ。行けアミラーゼ!」
アミラーゼ
「承知!」
アミラーゼがキースと対峙した。
アミラーゼ
「くらえ必殺! 栄養素分解!!」
アミラーゼは、デンプンをブドウ糖に分解した。
ブドウ糖
「久し振りだね、キース!」
キース
「ブドウ糖・・・? ブドウ糖なのか!?」
キースとブドウ糖の、八年ぶりの再会であった。
キース
「まさかこんな所で会えるなんて・・まるで夢みたいだ!」
??
『そう、これは夢の力』
キース
「あなたは・・夢王様!」
夢王
『あなたが毎晩のように見ていたブドウ糖の夢が現実になったのです。あなたのブドウ糖
に対する強い想いが夢を実現させた・・・。さぁ、丸山を倒しなさい。魔王アミラーゼは
私に任せて!』
夢王はモギクロスの呪文を唱えた。真空の渦と毛の渦が交わりあい、アミラーゼに32不
可思議のダメージを与えた。アミラーゼは死にました。
丸山
「おのれ夢王め・・・。ならば、私も本気を出させてもらうぞ!」
丸山はそう叫ぶと、真の力を解放した。
手足の指が32本増え、顔の長さはモアイ並みになり、声はソプラノに変わり、おならの
効果音が「ブリッ」から「ズガシャアアアア!!」に変わり、色鉛筆の好みは桃色にな
り、お気に入りの芸能人はデーモン丸暮になり、好きな動物はメガネケースになり、もの
さしは45cmタイプが好きになった。
丸山は凄まじいオーラを放った。大地を揺るがすほどのオーラを放った。そのオーラの
おかげでドリフの町周辺ではマグニチュード36.8の地震が発生していたが、幸いけが人は
いなかった。
そして・・丸山は完全なる変身を遂げた。
大魔王ポリフェノール
『我が名はポリフェノール。アヴォンリー・キースよ、私の手にかかって死ねることを、
光栄に思うがいい・・・』
ポリフェノールは不気味な声で冷たく言い放つと、両手の平に闇・エナジーを集中し、
地獄の業火を放った。
キース
「ぐあああああああああ6:45におはスタを見ようああああああああ!!!」
キースは46兆のダメージを受け、入院することになった。
医者
「誠に残念ですが・・完治するのに58年はかかりますな」
医者が暗い顔をしながらキースに言った。
キース
「そんなにかかるんですか!? 俺が・・俺が戦わないと・・ポリフェノールがこの世界
を滅ぼしてしまうんですよ!? 58年じゃ遅すぎる! せめて・・せめて5秒で・・・!」
医者
「58年を5秒に短縮・・か・・・。不可能ではありませんな」
こうして、キースのケガは3秒で完治した。
キース
「帰って来たぞポリフェノール!」
ポリフェノール
『馬鹿め・・・。あのままおとなしく死んでいればまた痛いめにあわずにすんだものを・
・・。いいだろう、この私が大魔王と呼ばれる所以を見せてやろうぞ!』
すると、ポリフェノールは奇妙な動きを見せ始めた。
キース
「くっ・・・! これはまさか・・カカポダンス!?」
呪いのダンスによって、キースの全身がどんどん白骨化していく。力が抜けていく・・
・。
キース
「ぐぁ・・ああああっ!」
キースは苦しみ悶え、おもわずこう叫んだ。
キース
「セバスチャーーーーーーーーン!!」
セバスチャン
「呼んだ?」
セバスチャンが現れた。
ポリフェノール
「何者だお前は」
セバスチャン
「俺の名はセバスチャン。人呼んで野村だ」
野村は全身に溢れんばかりのパワーをみなぎらせ、セバスチャン砲を発射した。
ポリフェノール
『グアーーーーーーーーーーっっっ!!!!!』
ポリフェノールは4億×32=96京のダメージを受けた。
ポリフェノール
『そ・・んな・・ばかな・・・? ありえない・・こんなはずでは・・・。アヴォンリー
・キース・・私はどうやらお前を甘く見ていたようだな・・・』
ポリフェノールは最期にそう言い残し、「ぐふっ」完全にこの世から消滅した。
キース
「はぁ・・はぁ・・・。勝った・・のか・・・?」
キースはその場でバタッと倒れた。無理もないだろう。長い戦闘のおかげで身体も心も
疲れきっていたのだ。
夢王
『よくぞ大魔王を倒しました、アヴォンリー・キースよ』
突然夢王が現れ、キースに優しく語りかけた。
夢王
『あなたの力で、大魔王ポリフェノールは闇に葬られました。他の誰でもない、あなた自
身の力で。・・しかし、あなたはまだ旅を終えるわけにはいかない』
キース
「えっ・・・?」
キースは驚いた。旅はもう、完全に終わったのだと思っていたのだ。
夢王
『ポリフェノールなど、破壊王の手先にすぎません』
キース
「破壊王・・・?」
キースは、初めて聞く人物の名に、おもわず身震いした。
夢王
『今、その破壊王を倒すために旅をしている者が三人います。一人はマロン。気高く美し
き女勇者。一人はアイフル。悪を許さない賞金王。もう一人はマントヒヒ。馬鹿です』
キース
「マロン・・アイフル・・馬鹿・・・」
キースは、三人の勇者の名をつぶやいた。
夢王
『さぁ、行きなさいキース。破壊王を倒すのです。勇気ある仲間と共に・・・』
こうして、アヴォンリー・キースの本当の旅が始まるのであった・・・。
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