<第27章 ものさしの神殿と邪空間>
マトーヌたちは、スリッパの命と引き換えに、伝説の楽器・モモンガのギターを手に入
れた。
マチョーニとチョーク王子は別れを告げ、マチョ王国に帰っていった。
ズボン
「さっ、ものさしの神殿に行こうぜ」
マトーヌ
「うん、そうしよう」
マトーヌ&ズボンはマッスルキングダムに一泊し、ものさしの神殿に向かって歩き始め
た。
そして・・4億光年を3日で歩いた2人は、ついにものさしの神殿に到着した。
マトーヌ
「これが・・ものさしの神殿・・・」
ズボン
「でけぇなあ・・・」
ものさしの神殿は高さ4cmの巨大な遺跡だ。東京タワーよりは小さいが、ナメクジより
は大きい。
マトーヌ
「中に入ってみよう」
神殿内は光に満ちあふれていた。だが、その光は不思議と眩しくなかった。温もりのあ
る光だった。
神官
「お待ちしておりました。ミントチョコ1世様から話は聞いております。さあ、この虹色
のキャラメルをお受け取り・・・」
そこで、神官の言葉は途切れた。そして、バタリと倒れた。
ズボン
「!?」
マトーヌ
「ど・・どうしたんですか!?」
???
『虹色のキャラメルは渡さぬ』
巨大な人物が、マトーヌたちの前に立ち塞がった。
ズボン
「お・・お前はだれだ!」
???
『忌わしきマティーの子孫マトーヌよ。虹色のキャラメルが欲しければこの私を倒してみ
るがいい・・この「天国王」様をな!!!』
マトーヌ
「なに・・・!?天国王だと・・・!」
天国王は、かつて天国で筋肉王マティーに敗れた悪の覇者だ。
天国王
『ペラゾーマ!!!』
天国王は、呪文威力ランキングベスト3の大呪文ペラゾーマを唱えた。
ペラゾーマ
「おい〜〜〜っす」
ペラゾーマはマトーヌたちに96兆のダメージを与えた。
マトーヌ
「ぐぉあああああビーフシチューあああああ!!!」
ズボン
「マトーヌ・・っ!しっかりしやがれ!こんな・・奴に・・負けるわけには・・・」
天国王
『ほぉ・・ペラゾーマをくらって立っていられるとはな・・・。だが、これならどうか
な?』
天国王は全身に魔力を込め、第2ボタンを召喚した。
第2ボタン
「マルテマソード!!」
第2ボタンはマルテマソードを放った。強力な剣の衝撃がマトーヌたちに9324兆のダ
メージを与えた。
マトーヌ
「ぐああああああぁああ金メダルああああああ!!!!」
天国王
『さすがだな第2ボタン。私には劣るものの、なかなかの魔力』
第2ボタン
「もったいないお言葉・・・」
一一薄れゆく意識の中で、マトーヌは思っていた。
マトーヌ
(もう・・終わりか・・まだ邪王を倒していないのに・・・。母さん・・ごめん・・僕・
・・)
????
『諦めるな!』
マトーヌの目の前に、英雄が現れた。
マトーヌ
(マティー・・様・・・?)
筋肉王マティー
『お前をこんな所で死なせるわけにはいかん!この伝説の剣を・・・!』
筋肉王は、マトーヌに一本の聖剣を渡した。
筋肉王マティー
『その剣で天国王を倒せ!頼んだぞ!!!』
第2ボタン
「な・・なんだその剣は!」
マトーヌは意識を取り戻した。手にしっかりと伝説の剣を握りしめながら。
天国王
『あれはまさか・・伝説の剣!?』
第2ボタン
「伝説の剣・・・?」
天国王
『かつて筋肉王マティーが魔王を倒した時に使ったとされる聖なる剣だ・・・!』
マトーヌ
「くらぇぇえええええっ!!!」
マトーヌは剣を振り上げた。
第2ボタン
「や・・やめろ・・・っ!」
ズボン
「ズボン・ウェーブ!」
ズボンがズボン・ウェーブを放った。第2ボタンは46京のダメージを受けた。
第2ボタン
「こ・・これが・・伝説の剣の威力・・・?」
マトーヌ
「はぁ・・はぁ・・・」
第2ボタンは、絶命した。
天国王
『そ・・そんな馬鹿な・・・!?』
マトーヌ
「正義の力を知れ!!」
マトーヌが、伝説の剣で天国王を突き刺す体勢をとった。
天国王
『く・・来るなぁっ・・・!』
マトーヌ
「地獄へ堕ちろ!!」
ズボン
「ズボン・ダイナミック!!」
ズボンのズボン・ダイナミックが、天国王に460億のダメージを与えた。
天国王
『ぐはぁっ・・・!さすがは伝説の剣・・・!やはりアヴォンリー・キースが愛用してい
ただけのことはある・・・!!』
マトーヌ
「・・・」
天国王
『邪王様・・後は頼みました・・・!』
そして、天国王は息を引き取った。
ズボン
(伝説の・・剣・・・か。俺も・・力が欲しい・・・。マトーヌのような力が・・・!)
(マトーヌみたいに・・強くなりたい!)
天国王との戦い以来、ズボンのその思いは日に日に強くなっていった。そして・・・
ズボン
「マトーヌ」
マトーヌ
「なんだいズボン?」
ズボンは、告白した。
ズボン
「俺、邪王の手下になるよ」
マトーヌ
「そうか、頑張れよ」
こうして、ズボンは、邪王の手下になるため新たなる旅に出た。マトーヌに別れを告げ
て・・・
マトーヌ
(ズボン・・頑張れよ!僕、応援してるからね!!)
さて、虹色のキャラメルを手に入れたマトーヌは、邪空間への入口があると思われる
マッスルキングダムにあるマーガリンさんの家の近所に向かった。
マトーヌ
「この日のために僕らは戦い続けてきた・・・!待ってろよ、邪王!行くぞエアロビク
ス!!」
エアロビクス
「めんどくせぇなぁ」
エアロビクスを仲間に加えたマトーヌは、虹色のキャラメルをふりかざし、邪空間への
入口を開いた。
マトーヌ
「ここが・・邪空間?」
辺りは真っ暗で、死の臭いがした。白骨があちらこちらに散らばっており、モンスター
の気配がムンムンした。
二人は、とりあえず人のいそうな所を探した。
マトーヌ
「人なんているのかなぁ?」
エアロビクス
「いるかどうかはわからないけど、ま、とりあえず捜そうぜ」
相棒のエアロビクスが答えた。
エアロビクスの強さは、マトーヌには及ばぬものの、かなりのものだった。天国王と
戦った時も、彼の援護があったから勝てたのだ。
??????
「貴様がマトーヌか?」
人を捜している途中、一匹の魔物が現れた。
エアロビクス
「新手のモンスターか・・名前は?」
目覚まし時計
「我が名は邪天使『目覚まし時計』。我が呪術を受けてみよ!!」
目覚まし時計は邪気を全身にみなぎらせ、巨大な金魚を召喚した。
巨大な金魚
「羊のポリーも読んでよ」
巨大な金魚は黒い何かを吐き出した。
黒い何か
「思い出話・・いかがですか?」
エアロビクス
「思い出か・・いいね。頼むよ」
黒い何か
「9875億ゴールドいただきます」
エアロビクスは、マトーヌに金を支払わせた。
黒い何か
「あれはちょうど・・83年前の話でした」
エアロビクス
「隙あり!」
すかさずエアロビクスが空手チョップをきめた。黒い何かは4万のダメージを受けた。
黒い何か
「卑怯者〜〜!」
黒い何かは昇天した。
目覚まし時計
「くそっ、役立たずめ・・・。ならば私が!」
目覚まし時計は体内にガスを充満させ、爆発した。そして・・・
????
「今度は私が相手だ」
目覚まし時計はハト時計に変身した。
エアロビクス
「ならば俺も本気を出させてもらう!!」
エアロビクスはカルピス小松に変身した。
カルピス小松
「くらえ必殺!!」
カルピス小松は桃色のレモンを召喚した。
桃色のレモン
「死ね!」
桃色のレモンはカルピス小松にマルテマソードを放ち、69億のダメージを与えた。
カルピス小松
「やるな貴様!」
桃色のレモン
「お前こそ!!」
カルピス小松vs桃色のレモンの戦いは、48年続いた。
二人の間に熱い友情が芽生えた。マトーヌとハト時計は、二人を心から祝福した。
そして・・・
マトーヌ
「おめでと〜」
ハト時計
「幸せにな〜」
カルピス小松と桃色のレモンはめでたく式を挙げた。永遠の愛を誓って。
さらに・・・
カルピス小松
「あなた・・・」
桃色のレモン
「うんうん。よくやった」
二人の間に新しい生命が誕生した。その子供は『食べかけのハンバーグ』と名付けら
れ、両親の愛を糧に、すくすくと育っていった。
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しかし・・悲劇は突然やってくる。
食べかけのハンバーグ
「お父さ〜ん、お母さ〜ん」
カルピス小松
「ハンバーグーーーーーーーーー!!!!」
邪王
『はっはっは・・この子供はもらった・・・!』
ハンバーグは、邪王にさらわれてしまった。
<続く>
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