<#3 ポリーとギター>
羊のポリーの目の前に、一人の男の姿がぼんやり見えてきた。
男
(ポリーさん・・・)
羊のポリー
「!?ムササビ・・ムササビなのか?」
Mr.ムササビ
(このギターを・・・)
Mr.ムササビは、美しいギターを羊のポリーの両手に乗せた。
羊のポリー
「このギターは・・・?」
Mr.ムササビ
(犯人は・・ボクの婚約者・・Ms.モモンギャです。彼女はこのギターを奪うためにボク
を殺した・・・。このモモンガのギターを・・・)
羊のポリー
「モモンガのギター?」
Mr.ムササビ
(伝説の英雄Mr.モモンガが残した究極の楽器です。このギターを・・どこか人目のつか
ない場所へ・・・)
Mr.ムササビの姿がだんだん薄くなってきた。
羊のポリー
「Mr.ムササビ!」
Mr.ムササビ
(頼みましたよポリーさん。さようなら・・・)
羊のポリー
「ムササビーーーーーーーーーー!!!!」
ポリーは絶叫した。だが、両手に乗っていたギターを見て、我に返った。
羊のポリー
「わかったぜムササビ・・・!このギターはボクに任せろ!」
羊のポリーは証拠探しを続けた。
羊のポリー
「Ms.モモンギャめ・・必ずしっぽをつかんでやるぞ!」
Ms.モモンギャ
『どうやら、ポリーは私が犯人だと気付いているようだ』
????
「そのようですね」
Ms.モモンギャ
『今の内に、手を打っておいた方がいいかもしれん。とどめをさしておけ』
????
「わかりました。私めにお任せください」
Ms.モモンギャ
『だが、奴を甘く見るな。羊のポリーはあぁ見えてもアヴォンリー・キースの血を引いて
いる・・ぬかるなよ』
羊のポリー
「くそ・・やっぱり証拠が見つからない・・・!」
羊のポリーはMr.ムササビの幻影が消えてから六時間、ずっと証拠を探し続けていた。
羊のポリー
「くそっ・・どうすりゃいいんだ・・手がかりはこのダイイング・メッセージしかないの
か・・・!?」
ポリーは、ダイイング・メッセージを読み直した。すると一一一
羊のポリー
「・・・!?へその中のかまきり・・そうか・・・!そういうことだったのか!というこ
とはMs.モモンギャの・・小指に塗るマーガリン・・・?そうか!だからMr.ムササビは・
・・!わかった。わかったよMr.ムササビ」
「犯人はMs.モモンギャだ!!!!!(たぶん)」
????
「そう、その通り。ムササビを殺したのはモモンギャ様だ」
羊のポリー
「お前は・・ゴリリャ!?」
ゴリリャ
「お前には死んでもらう。魔王様と邪王様のために!!」
そう言うと、ゴリリャは姿を少しずつ変え、スネーク佐々木に変身した。
スネーク佐々木
「消えろっ!」
羊のポリー
「くっ!」
スネーク佐々木は黒板消し13世を召喚した。
黒板消し13世
「そぉりゃっ!」
黒板消し13世は焼き尽くす炎を吐いた。
スネーク佐々木
「ぐほふああああああっっっ!!!」
スネーク佐々木は6006兆のダメージを受けた。
スネーク佐々木
「な・・ぜだ・・・?お前のどこにそんな力が眠ってる・・・?」
羊のポリー
「アヴォンリー・キースの子孫をなめるな!!」
スネーク佐々木は絶命した。彼はその後、天国で催された天国武闘会に出場し、見事準
優勝を果たしたのだという・・・
羊のポリー
「はあっはあっ・・スネーク佐々木・・手強い奴だった・・・」
羊のポリーは息を切らしながらつぶやいた。
羊のポリー
「・・ひとまずMs.モモンギャは後回しだ!先にどこかにモモンガのギターを隠さないと
・・・!」
??.?????
「そうはさせないわ」
羊のポリーの背後にはMs.モモンギャがいた。
羊のポリー
「ミ・・Ms.モモンギャ・・・!?」
Ms.モモンギャ
「そのギターを渡しなさい。そうすれば命だけは助けてあげるから」
羊のポリー
「貴様ああっ!!よくもMr.ムササビをぉ!!殺してやるーーーー!!」
羊のポリーは『→☆↑?ABY※(素早く)↓→』を入力して爆裂拳を放った。
羊のポリー
「うがらぁああっっ!!!」
羊のポリーの怒りの4連パンチを、Ms.モモンギャはまともに受けた。
Ms.モモンギャ
「むぅっ・・・!?」
羊のポリー
「どうだ!」
Ms.モモンギャ
『ふっ・・やはりこの程度か・・人間という存在の力は・・・』
Ms.モモンギャの声が不気味になった。
羊のポリー
「な・・なんのつもりだその声は・・・!?まさかお前は!」
Ms.モモンギャ
『そう、私はMs.モモンギャではない。モモンギャはMr.ムササビと婚約した直後に葬っ
た』
羊のポリー
「そんな・・そんな・・・!」
羊のポリーは真実を知った。そして、ショックを受けた。
羊のポリー
「それじゃあ・・ムササビを殺したのはお前なのか・・・!」
魔王モモンギャ
『その通り!我が名は魔王モモンギャ!!羊のポリーよ!そのギターをおとなしくよこ
せ!!』
羊のポリー
「貴様にこのギターを渡すわけには・・いかない!!」
羊のポリーは逃げた。秒速5cmで。
魔王モモンギャ
『くそっ、羊のポリーめ・・・。逃げ足が速いとは聞いていたがあそこまで速いとは・・
待てポリー!!』
魔王モモンギャは追った。時速76ミクロで。
羊のポリー
「はあっはあっはあっ・・・!」
ポリーは走った。そして・・・
羊のポリー
「!あの塔は・・・!?」
塔を見つけた。後にモモンガの塔と呼ばれる伝説の塔だ。
羊のポリー
「あの塔にギターを隠そう!」
魔王モモンギャ
『そうはさせるか!!』
後ろを振り返ると、魔王モモンギャが凄まじい『顔』で走ってきていた。(でも時速76
ミクロ)
羊のポリー
「くそっ!もう追い付いたのか・・・!?」
魔王モモンギャ
『いでよモアイの剣』
魔王モモンギャはモアイの剣を召喚した。
魔王モモンギャ
『この剣より切れ味の鋭い武器はない。あるとすれば・・伝説の剣だけだな』
羊のポリー
「なぜギターを狙うんだ?」
魔王モモンギャ
『そのギターには強大な魔力・・天気予報という必殺技が封じられている。邪王様をも震
え上がらせる技だ』
羊のポリー
「どうやって使うんだ?」
魔王モモンギャ
『なにぃ?ギターの使い方を知らんのか?よし、私が直々に教えてやろう。いいか、説明
するぞ・・・』
1.歯磨きをする。
2.腕時計を買う。
3.ガッツ石松。
4.どっちかというと、赤が好き。
5.モンキーパークで働く。
6.猿化!!
7.猿王になる。
8.モンキー帝国を興す。
9.ボランティアをする(猿が対象)
10.「A。ファイナルアンサー?」「ファイナルアンサー!」「・・おみごと!『猿』獲
得!!」
11.猿は人に最も近い動物だ。川のせせらぎも、親父の歯ぎしりも、すべてが夢のように
思われた。あ、もうこんな時間か。帰ろうジョセフ。僕は嫌だよ。帰りたくないよ父さ
ん。
バルログ
「何言ってるんだジョセフ。母さんが心配するぞ?」
ジョセフ
「母さん?母さんだって?あんなのお母さんじゃない!!」
ジョセフは、今の母を心良く思っていなかった。むしろ、嫌いだった。
バルログ
「母さんはお前のことをとても大切に思っているのに・・・」
ジョセフ
「なんでそんな嘘をつくんだよ。あんな奴大っ嫌いだ!!」
ジョセフは走り去った。
バルログ
「ジョセーーーーーーーフ!!!!!!」
あぁ、そうか。『ジョセフ』か。勘違いしてた。ジョセフって実は女の子なんだよ。
知ってた?でもね、そういうジョセフは嫌いなんだ。ジョセフはもっと勇気があるはずな
んだから・・ファイト!天使・・エンジェル?嘘だ。嘘だと言ってくれ!筋肉をプルプル
動かすなよ!だいたいてめぇは・・・
一一魔王モモンギャが長話をしている隙に、羊のポリーは塔の最上階に向かっていた。
最上階には、一人の男(女?虫?それとも・・カメレオン?)がいた。
羊のポリー
「あの・・あなたは・・・?」
殺虫剤
「私の名はキンチョール。何か持ってきたのかい?」
羊のポリー
「あの・・このギターを封印してもらえないでしょうか?誰の手にも渡さないように」
キンチョール
「ふむ。いいだろう。封印はたった8000兆年ほどで解けてしまうが、それでもいいか
ね?」
ポリーがうなずくと、キンチョール(殺虫剤)は呪文を唱え始めた。
一一こうして、モモンガのギターは塔の最上階に8000兆年間封印された。そして、その
ギターは今、モジャリーナから譲ってもらったマトーヌが背負っている・・・
<羊のポリー・完>
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