『マッスル伝説4』 ジャンル オリジナル
作者 rocky75 さん
投稿日 2001.5/2.23:44
rocky75より:マス伝に票を入れてくれた方々ありがとう(^▽^)中には6票も入れている人もいるようですが(笑)弟子にしてくれなんて人も・・・というわけでよろしく。あ、今回から新シリーズだよ。マトーヌの冒険活劇をじっくり味わっておくれ♪





ここに一人の男がいる。男の名はマトーヌ。あの伝説の英雄「マッチョ」「マスル」
「筋肉王マティー」の血を引いた勇者だ。
 マトーヌはごく普通の少年だった。だが、不思議な力を持っていた。

『その力は邪王を倒すためのものなのよ』

 今は亡き母が、よくマトーヌに言い聞かせていた。
 マトーヌは16歳で、14歳の親友がいた。親友の名はズボン。伝説の英雄ファスナーの血
を引いた熱血漢だ。

『16歳になったその日、ズボン君と共に邪王を倒すため旅立ちなさい。世界の命運はあな
た達にかかっているのですよ・・・』

 そう言い残し、母は息を引き取った。
 マトーヌは母の遺言を思い出し、決心した。

「待ってろよ、邪王・・・。マティー様の仇を討つため、世界の未来を守るため、お前を
倒す!」


<第25章 勇者マトーヌ>


 マトーヌは、ズボンと共に旅に出ることにした。

ズボン
「まずはどこに行くんだ?」

 ズボンがマトーヌに問いかけた。

マトーヌ
「まずはマッスルキングダムに行こう。冒険者は必ずその王国を訪れるんだ」

 マトーヌたちは、マッスルキングダムに向かった。
 マッスルキングダム・・人口846万を抱える世界最小の王国で、『ドリフの町→マッス
ルの町→マッスルシティ→マッスルキングダム』と名が変わっていった。
 王国の中央にはマッチョ&マスル&マティーの銅像がある。そして・・王国の北西には
竜の英雄『焼き豚』の石像がある。銅像と石像には文字が刻まれている。

『マッチョ。伝説の英雄「近所のマングース」から筋肉養成所の利益を取り返し、伝説の
英雄「マチョーニ1世」を悪の道から救った』
『マスル。ゴリラ森に住んでいたと云われる伝説のきこり。ダンゴムシ消失の謎を解くた
め旅に出た。四人の仲間と共に魔王を倒した』
『マティー。祖父セロハンテープの遺言を守るため旅に出た。五人の仲間と共に、伝説の
剣で魔王を倒した。だが、その魔王をも操る邪王に敗れた。筋肉王の異名を持つ』
『焼き豚。伝説の英雄「焼き肉」の子孫であり真竜の息子でもあった。我らがマチョ王国
を破壊したが、自分のしたことを悔い、命と引き換えにマチョ王国を復興させた』

ズボン
「・・伝説の英雄たちってすげぇよな」

 ズボンは、像の文字を見ながらしきりに感心している。

マトーヌ
「そうだね。それじゃ、今度は王様に謁見しに行こうよ」

 マトーヌたちは、マッスルキングダムの国王に会いに行った。
 マッスルキャッスル・・マッスルキングダムの南にそびえたつ荘厳な城である。兵士は
9万人、大臣は45人、王様は90億人いる。マトーヌ&ズボンは、90億人のうちの1人の王
様に話しかけた。


マーチョ99世
「よくぞ我が城に来てくれた!して、何の用かな?」

マトーヌ
「邪王の居場所を教えてほしいんです」

マーチョ99世
「なぬ?まさかお前達・・邪王を倒すつもりか?」

ズボン
「そうだよ」

マーチョ99世
「ならば、隣にいる王様に詳しい話を聞いてくれ」


ポリフェノール3世
「邪王の居場所?確か・・・」

マトーヌ
「確か?」

ポリフェノール3世
「確か、城下町に住んでいるマーガリンさんの家の近所に、邪王が支配している『邪空
間』と呼ばれる場所への入口があるという」

ズボン
「へぇ・・・」

ポリフェノール
「だが、邪空間への入口は封印されているのだっつーの」

マトーヌ
「どうすれば、その封印を解けるんですか?」

ポリフェノール
「そのことについては、あっちにいる王様に聞いてくれ」


ミントチョコ1世
「封印を解くには『虹色のキャラメル』が必要不可欠だ」

マトーヌ
「虹色のキャラメル?」

ミントチョコ1世
「なめるとメロンの味がする不思議なキャラメルだ。この王国から北北西に4億光年ほど
歩いた所に『ものさしの神殿』と呼ばれる神殿がある。その神殿にキャラメルが保存され
ているのだ」

マトーヌ
「わかりました。その神殿に行って、虹色のキャラメルを譲ってもらってきます」


 マトーヌたちは、虹色のキャラメルを手に入れるために旅立つことにした。が、まずは
マチョ王国で武器を買うことにした。
 マチョ王国・・38兆の人口を抱える宇宙最大の王国である。今は亡きマチョーニ1世が
興した国で、現在は『黒板消し25世』が治めている。
 マトーヌたちは武器屋に向かった。

店主スリッパ
「へいらっしゃい!いい武器があるよ!!」

ズボン
「マトーヌ、この武器はどうだ?」

 ズボンは、筋肉の模様が彫られた斧を、スリッパに差し出した。

ズボン
「この斧いくら?」

スリッパ
「お客さんお目が高いねぇ。この斧はマッチョの斧だよ」

ズボン
「マッチョの!?」

スリッパ
「おうよ。マッチョが近所のマングースに戦いを挑んだ時に装備していた斧さ」

マトーヌ
「あの・・マッチョは斧なんて装備できなかったと思うんですけど・・・」

 伝説によると、マッチョは己の拳のみで戦ったのだという。

スリッパ
「そんなはずぁねぇよ。こりゃ間違いなくマッチョの斧だよ」

ズボン
「まぁ、なんだっていいさ。この斧買うよ」

スリッパ
「お買い上げありがとうごぜぇやす。お代は・・863億ゴールドになりやす」

マトーヌ
「へぇ・・この国は物価が安いんですね」

 その時、一人の少年が店に駆け込んできた。

????
「おじさん!大変だよ!」

スリッパ
「おぉ、そうなされましたか?チョーク王子様」

チョーク
「マチョーニおじいちゃんが行方不明に・・・」

スリッパ
「何!?マチョーニ404世様が!!?」

マトーヌ
「その少年は?」

スリッパ
「なんだあんたらこのお方を御存知ないのかい?この男の子は黒板消し25世様の御子息の
『チョーク』王子様だ」

ズボン
「なんでこんな一般ピープルの武器屋に一国の王子様が駆け込んでくんだよ?」

スリッパ
「う〜ん・・まぁそれはまぁ・・いろいろとわけがあってな」

チョーク
「そんなことより!」

スリッパ
「おぉそうだった。一体マチョーニ様はどこに行ってしまわれたのか・・・」

チョーク
「たぶん・・東にあるモモンガの塔に行っちゃったんだ・・・」

マトーヌ
「モモンガの塔・・・?」

スリッパ
「モモンガっていやぁ、魔物どもがわんさかいる危険な塔じゃねぇか・・なんでそんな所
へ?」

チョーク
「ボクがいけないんだ・・・。ボクがモモンガのギターが欲しいなんて言ったから・・
・」

ズボン
「モモンガのギター?」

スリッパ
「伝説の英雄Mr.モモンガが使っていたとされる楽器さ。その塔にあるって噂だがホント
かどうか・・・」

チョーク
「ボク、おじいちゃんを捜しに行ってくる!」

マトーヌ
「一人じゃ危ない!僕たちも行こう!!」

スリッパ
「オレも行くぜ!!」

 こうして、チョークとスリッパが仲間に加わった。


<続く>