<第23回 復活>
見事天国王を倒したマティーら一行は、神の宮殿に招かれた。
神
『よくぞ・・よくぞ天国王を倒してくれた!礼を言うぞ、勇者マティーよ』
マティー
「もったいないお言葉です」
マチョーニ123世
「赤のスネ毛をどう使えば生き返ることができるんだ?」
神
『うむ。一度しか言わんからよーく覚えておくのじゃぞ。
1.30cmものさしを20本買う。
2.やっぱり10cmものさしを2本買う。
3.六甲山でおいしい水を飲む。
4.山岡さんの肩を揉む。
5.指2本で逆立ちする。
6.産む。
7.コーラ味の消しゴムをミルク味にする。
8.飛ぶ。
9.ドラクエ7のディスク2を割る。
10.パワフルマッチョをハサミでカットする。
11.赤のスネ毛をまるかじりする。
・・わかったか?』
メガネ拭き
「結構簡単そうだね」
靴下
「俺は6.が難しいと思うな」
ムニエル
「いや、2.の方が・・・」
そして、マティー達は、30cmものさしを20本買い、10cmものさしを2本買った。
だが、六甲山の水を飲もうとしたその時。
????????
「水は飲まさん!」
ムニエル
「お前は・・どっかのオッサン!」
どっかのオッサン
「水は俺のものだ!」
そう、彼の名はどっかのオッサン。かつて魔王ダンゴムシに仕えていた戦闘力9cmの猛
者である。
靴下
「何故、水を独り占めする!」
どっかのオッサン
「だっておいしいんだもん」
どっかのオッサンは『↑⇔(素早く)←ABYX→』を入力して、25円のカツラを投げ
た。
マティー
「ほげぇっ」
マティーはカツラの衝撃で484のダメージを受けた。
マチョーニ123世
「25円だと?安いぜ!」
マチョーニはそう言い放つと、26円のカツラを93個投げた。
どっかのオッサン
「た・・高すぎる!負けたあああああぁあぁああ」
どっかのオッサンは4のダメージを受け、昇天した。
その後、マティー達は何ごともなく無事に、六甲のおいしい水を飲み、森岡さんの尻を
揉み、指2本で逆立ちをし、産み、コーラ味の消しゴムをカルピス味にし、飛び、ドラク
エ7のディスク2を割り、パワフルマッチョをギロチンでカットした。
そして、ついに、赤のスネ毛をまるかじりする時がやってきた。
神
『さぁ、かじりなさい』
マティー
「いただきます」
ぱくっ。
:
:
:
マティー
「・・ん?ここは?」
ムニエル
「どうやら地上に着いたようだな」
メガネ拭き
「生き返ったんだね!?ついに!」
靴下
「兄さん。焼き豚さんを早く止めないと・・・」
ムニエル
「あぁ・・急ごう!」
マチョーニ123世
「ったく、忙しいヤツラだぜ!!」
五人の勇者達は、山田のおろちに変身した焼き豚の暴走を止めるべく、猛ダッシュで荒
野を駆け抜けた。
マチョーニ123世
「焼き豚あああぁぁぁあああああ!!」
山田のおろち焼き豚が、マチョ王国を炎の海にしていた。
マチョーニ123世
「貴っ様ああああ!!なんてことをををおおお!」
山田のおろち
『お前はもしや・・マチョーニ123世か?』
マチョーニ123世
「真竜を殺したことは素直に謝る!だから・・マチョ王国の民衆を殺さないでくれ!!」
山田のおろち
『黙れ!お前は自分の犯した罪の重さを全く認識していない!』
ムニエル
「マチョーニ!」
マチョーニ123世
「手を出すなムニエル!!これは・・これは俺と焼き豚の問題だ!行くぞチク
ショー!!」
マチョーニは27円のカツラを2個投げた。だが、焼き豚はそれを焼き尽くすと、巨大
なうなぎを召喚した。
山田のおろち
『巨大なうなぎよ。奴を・・マチョーニを葬れ』
うなぎ
「イエッサー」
巨大なうなぎは、かつて伝説の英雄であった足の裏のダニの奥義『二日目のバター』を
放った。
マチョーニ123世
「ぐほふげゃあああああ!!!」
マチョーニは38億のダメージを受けた。
マティー
「マチョーニ!」
マチョーニ123世
「手ぇ出すなっつってんだろぉが!!」
マチョーニは全神経を集中させ、最大最強の召喚技を試みようとしていた。
うなぎ
「な・・なんだ?何が召喚されるんだ・・・?」
マチョーニ123世
「グラン・モジャゴーン!!」
マチョーニはグラン・モジャゴーンを召喚した。
グラン・モジャゴーン
『呼んだか?』
マチョーニ123世
「そこにいる巨大なうなぎを殺ってくれ」
グラン・モジャゴーン
『了解』
ぷちっ。
巨大なうなぎは踏みつぶされた。
グラン・モジャゴーン
『殺ったぞ』
マチョーニ123世
「ありがとよ。これ、少ないけど貰ってくれ。バイト料の48ゴールド」
グラン
『48は安過ぎだ。せめて3億にしろ』
マチョーニ123世
「3億ぅ?しょうがねぇなぁ・・ほらよ」
グラン
『本当なら9億ぐらいが妥当なんだが・・まあ今回は勘弁してやろう。またいつでも呼ん
でくれ』
マチョーニ123世
「オッケィ」
グラン・モジャゴーンは天国に帰っていった。
山田のおろち
『あのお方は・・まさか・・・』
マチョーニ123世
「お前のじいさん。つまり、真竜の父ちゃんだ」
山田のおろち
『そうだったのか・・・。・・マチョーニ、私は死ぬ』
マチョーニ123世
「!?なんだと!?」
山田のおろち
『今、やっと気付いた。破壊ほど愚かな行為はないということにな』
マチョーニ123世
「焼き豚・・・」
山田のおろち
『私の生命と引き換えに・・マチョ王国を元の姿に戻そう』
焼き豚の全身から金色の光が放たれた。マチョ王国の人々は復活し、破壊された建物も
元通りになった。
山田のおろち
『私は・・許そう。マチョーニ123世・・お前・・をな・・・』
マチョーニ123世
「焼き豚!しっかりしろ!!」
山田のおろち
『頼む・・魔王を・・・』
そう言い残し、焼き豚は死んだ。伝説の英雄焼き肉の子孫でありながら、グランの孫、
そして真竜の息子でもあった。
マティー
「焼き豚・・・」
メガネ拭き
「なんで・・こんなことに・・・?」
悲しみだけがパーティを包んだ、ある晴れた日の午後の出来事であった。
<続く>
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