<第1話・マッチョの旅立ち>
今から約9005兆年前・・剣と魔法が世を支配し、勇者ぶちょうがアレフガルドで活躍し
ていたころ、一人の男がいた。彼の名は『マッチョ』。平和を愛する、たくましく心優し
い若者だった。
マッチョはドリフの町で筋肉養成所を経営していたが、ある日『近所のマングース』と
名乗る者にその養成所の利益を横取りされてしまった。マッチョは近所のマングースを倒
すために旅に出た。
旅の途中、マッチョは、幼い頃からの親友である『ロビンソン』と再会した。
ロビンソン
「最近景気はどうだい?」
マッチョ
「ぼちぼちだな」
二人が仲良く会話している時、空が暗黒に包まれた。そして、その暗黒に亀裂が走り、
中から魔王(仮)マチョーニが現れた。
マチョーニ
「マッチョよ。お前の妹は預かった。返してほしければ16ゴールド(薬草×2)の金を用
意しろ。もし用意できなければ貴様の妹は・・歯がゆくなる」
そう言い残し、マチョーニは消え去った。
ロビンソン
「どうするんだよマッチョ。妹さんが大変じゃないか」
マッチョ
「あぁ、だけど・・マチョーニは言ってたよな。もし16ゴールド用意できなければお前
の妹は・・・」
ロビンソン
「歯がゆくなる・・ってか?」
マッチョ
「歯がゆくなるぐらいならいいんじゃないか?」
ロビンソン
「何言ってんだよ。妹さんが歯がゆくなっていいのか?」
マッチョ
「妹は歯がゆいのが好きなんだよ」
ロビンソン
「あっ、そうか。じゃ、まぁいいか」
二人は、妹を無視して旅を続けた。
<続く>
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