☆マスル・・・主人公。三人の仲間と五人の伝説の英雄と共に、真魔王と対戦中。
☆マチョーニ9世・・・マチョ王国国王。毛を伸ばすのが得意。
☆グリコーゲン・・・近所のマングースの子孫でありながら、消化酵素でもある勇者。
☆リンダ(♀)・・・ロビンソンの子孫で、紅一点。肌が荒れてきている。
<第15話 決着+エピローグ>
幻のうなじ『死ネ一一一虫ケラドモ一一一』
巨大な金魚「へっ! 生意気な奴め! これでもくらいやがれ!」
巨大な金魚は幻のうなじに『黒い何か』を放った。
一一一だが、幻のうなじは『黒い何か』をかき消すと、ロケットパンチを発射して、巨
大な金魚の胴体を貫いた。
巨大な金魚「グハァアア………っ!」
マッチョ『そ………そんな馬鹿な………!』
幻のうなじ『無駄ダ一一一モウ諦メロ一一一我コソハ世界ヲ滅ボス魔王一一一』
マスル「やっぱり………僕たちに勝ち目はないのか………?」
グリコーゲン「もう………お終いだ………」
マスルたちは、もう諦めてしまった。どう考えても、勝機はなかった。
幻のうなじ『全テ滅ビヨ一一一全て一一一』
幻のうなじは、笑った。冷たく笑った。心正しき者を絶望のどん底に落とす、悪魔の微
笑みだった。
幻のうなじは宇宙の法則を乱し始めた。ブラックホールが地球に近づき、すべてを飲み
込もうとした。
そのとき一一一ブラックホールから、468億年前に活躍した光の英雄が現れた。
彼の名は、『アヴォンリー・キース(お茶の水)』。既に人々に忘れられてしまってい
た、究極の戦士である。かつて魔王ポリフェノールを倒した伝説の勇者である。
キース(お茶の水)『我が名はアヴォンリー・キース(お茶の水)………幻のうなじ
よ、我が剣技を受け止められるか………?』
幻のうなじ『我ハ死ナン一一一コノ青キ地球ヲ滅ボスマデハ一一一』
キース(お茶の水)『そうか、ならば光の中に消え去るがいい………!』
そういうと、キース(お茶の水)は『↑↓→←⇔↑AYB⇔X』を入力し、「弱パン
チ」を連打した。
キース(お茶の水)『オラオラオラオラ!』
幻のうなじ『グハッゲホッ!』
幻のうなじは42ぐらいのダメージを受けた。瀕死の重体である。
幻のうなじ『ツ一一一強スギル一一一!』
キース(お茶の水)『とどめだ。黄泉の国で後悔しろ』
キース(お茶の水)は全神経を集中させ、地割れを起こした。その地割れの間から、故
パワフルマッチョが現れた。
故パワフルマッチョ『くらえ! 幻のうなじ!』
故パワフルマッチョは『↑B↑↑↑↑↑↑↑』を入力して、ファイナルアタックを放っ
た。そして、ついに一一一
幻のうなじ『ソンナ一一一ソンナ一一バカナ一一一コンナハズデハ一一一?』
真魔王ダンゴムシ、もとい、幻のうなじはこの世から消え去った。
グリコーゲン「や………やったのか……?」
マチョーニ9世「………どうやら、そのようだな」
マスル「勝った………僕たちは………」
マスル「ついに勝ったんだ!」
マスルたちは、長かった戦いに終止符を打った。疲労感は全て、喜びに変わった。邪悪
な魔物たちの気配も、完全に消えたようだ。
ロビンソン『そうか………終わったか………』
★エピローグ★
マッチョ『さらばだ………マスルたちよ………』
マスル「やはり………行ってしまわれるのですか………」
幻のうなじとの戦いが終わってから25秒後、マッチョたちと別れる時が来てしまっ
た。
マチョーニ1世『我々はもう、既に死んでいる………この世にいてはいけない存在な
のだ………』
マチョーニ9世「そりゃあ、十分わかってっけどさ……」
リンダ(♀)は、泣いていた。グリコーゲンも、目から涙を溢れささずにはいられな
かった。
ロビンソン『我々は、お前たちのことは忘れないぞ』
マチョーニ1世『あぁ、絶対にな』
足の裏のダニ(オレの子孫を踏みつぶしたこともね)
マッチョ『それでは………さらばだ……勇気ある勇ましき勇者たちよ………』
そう言うと、五人の英雄たちの姿は徐々に薄れていき、やがて消滅してしまった。
一一一残された五人の勇者たちは、何を思うのか一一一
マスル「みんな………これからどうするの?」
焼き肉「私は、魔王に滅ぼされた故郷を復興させるつもりです。それでは………」
焼き肉は、マスルたちに別れを告げ、自分の故郷に帰っていった。
マチョーニ9世「オレは、マッスルの町長と話し合って、同盟を結ぶつもりだ」
リンダ(♀)「アタシは旅を続けるわ」
グリコーゲン「俺は………フレッシュ佐藤の墓参りに行くよ……」
リンダ(♀)「マスルは、どうするの?」
マスル「僕は………」
マスルは、答えた。
マスル「僕は………木を切る!」
マスルはきこりであった。森には、木を切るための材料であるダンゴムシがたくさんい
た一一一
(マスルと伝説の英雄たち<完>)
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