悪夢のノアニール
(2000.12/14)





黒い彗星さん、へっぴりさんも、応援ありがとう!
コルトさん、冒険の書の件はご愁傷様でした。私もアダプタ、800円で買いましたよ!
肉豚さん、「にくぶた」が悪者っぽい設定になってしまってすみません(笑)
あくまでも妄想で、投稿者とは無関係と言うことでご容赦下さい。
さて、今日はノアニールに行きました。






私は勇者「ぶちょう」、セクシーギャル、LV12。

昨日はシャンパーニの塔でカンダタのアジトの目前まで行きながら、死ぬのが怖くて結局引き返した。

パーティメンバーは私のほかはAチームの3人。むっつりスケベの遊び人「くろ」と、すばしっこい武道家の「にくぶた」と、なぜかホイミ系しか使えないという、ぬけめがない性格の僧侶「ホイミソ」。

私たちが次に向かったのはノアニールだった。
なんと、ここの住民はエルフの呪いによって全員眠ったままになっていた。


にくぶた「すげえな。立ったまま眠っているやつもいるぞ。」

くろ「不思議だなぁ。」

ホイミソ「しかし、これはチャンスですね。根こそぎいただいちゃいましょう。


私たちは町中の家や店を調べまわり、金目のものを盗み出した。
みんな遠慮なく人の家に入り、盗んで回った。
シャンパーニの塔ですっかり盗み癖のついた くろ も、宿屋で見つけた「かわのこしまき」が気に入ったらしく嬉しそうに装備していた。


ホイミソ「ぶちょうさん、聞いてください!」

ぶちょう「どうかした?」

ホイミソ「起きている人を見つけました!」


私と にくぶた とホイミソはその人に会いに行った。

しかし、くろ は、「おいら、ちょっと用事があるから。」、とついて来なかった。

そういえば、先ほどから くろ はしきりに宿屋の方を気にしていた。
何か気になることがあるらしい。他に金目のものでも見つけたのだろうか?


・・・ともかく、その人に話を聞きに言ったわけだが、その時 にくぶた とホイミソは示し合わせてあることを実行した。

なんと、その人の家からも金目の物を盗もうと言うのだ。
実際、これは成功した。

*「エルフの呪いで町の皆は・・・」

とか、その人とホイミソが話し込んでいるうちに にくぶた がすばしっこい動きで壺や本棚を調べていた。

だが金目のものはほとんど無く、盗んだのは高価そうな本だけだった。その本のタイトルは思い出せないが、悲しい物語だったような・・・。


私たちは次にエルフの里に向かうことにした。この事件の真相を確かめねば。 しかし、その人の家を出てしばらく待っていたが、なかなか くろ が帰ってこない。一体どうしたのだろうか?

私たちは宿屋に くろ を迎えに行った。


くろ は宿屋の2階の一室にいた。
ドアの前で呼びかけると部屋の中から「ちょっと待って」と くろ の声が聞こえてきた。カギは閉まっていた。

くろ「いやー、この部屋にも、もう金目のものは無かったよ。」

運動でもしたのだろうか?なぜか くろ は汗をかいている。


くろ「ああ、ええとね。タンスを持ち上げて調べたりして汗かいちゃったよ、まいったなぁ。あはは。」

と、聞かれもしないのに言い訳した。怪しい。


ぶちょう「本当は何か、高価なものを見つけたんじゃないのー?」

くろ「いや、何も見つけてないよぉ!!」

彼はしきりに部屋の中を隠そうとしていた。


ホイミソ「まぁ、いいじゃないですか。先を急ぎましょう・・・。」

結局、そのまま宿屋を出たわけだが、私は去り際に部屋の中をチラッと見た。


・・・ベッドには、着衣のみだれた女性が眠っていた。
それ以上は言わない。いや、言えない・・・。

にくぶた とホイミソもそれに気付いていたようだった。

全員が無言で、ノアニールを後にした。




ノアニール




くろ がカザーブで仕入れた情報通り、西に向かうとエルフの里があった。

そこには緑髪のエルフの娘たちがたくさんいて、皆、人間である私たちを警戒していた。 その中に一人、なぜか人間の老人がいた。

老人「わしの息子のせいじゃあ。わしの息子がエルフの女王の娘とかけおちなんぞするから・・」

なるほど、ノアニールの呪いはこのことに対する報復と言うわけか。 陰湿なやり方だな。

私たちは女王に話をつけに行った。 しかし、くろ は別行動した。エルフの娘をナンパし続けていたようだ。

女王に全く付け入る隙は無かった。それどころか話す気さえ無いようだ。

先ほどの老人の話では、彼の息子と女王の娘は「夢見るルビー」というエルフの里の宝も持ち逃げしたらしく、それを返せば女王も許してくれるだろうと言う話だった。


にくぶた「どうしようもないな。」

ホイミソ「そうですね。情報が少なすぎて探しようが無い。」

ぶちょう「うーん。」


パーティに戻った くろ は意気消沈していた。ナンパはうまくいかなかったらしい。 ノアニールを救うのをあきらめてエルフの里を出発することに、反対はしなかった。

ぶちょう「ノアニールの住民には悪いけど、どうしようもないね。」

にくぶた「そうだな。」

ホイミソ「それにしても金目のものはありませんでしたね。収穫がちいさなメダル1枚だけとは。」

くろ「ん!?なんだろ、あれ?」


くろ が指差す方向には、いかにも怪しげな洞窟があった。

にくぶた「行ってみるか?」

ホイミソ「そうですね。いいお宝が眠っているかもしれない。」


私たちはその洞窟を探索することにした。洞窟内のモンスターはなかなか強かった。だが、大抵の敵は簡単に対処できた。

必ず誰よりも先に行動するすばやさを持つ武道家 にくぶた。
HPが高く、先頭にたって敵の攻撃を受けてパーティを守る くろ。
膨大なMPの回復役のホイミソ。

彼らAチームが力を合わせれば、決して勝てない敵はない。


しかし、一度だけ大ピンチを迎えた!


敵、バンパイア2匹と他3匹。
バンパイアはヒャドを唱え、こちらに約18ものダメージを与えてくる。 にくぶた、ホイミソのHPが50から60なので、このダメージは脅威だ!

このヒャドの集中攻撃を受け、なんと1ターン目で先頭の くろ のHPは2になってしまった。

この時、くろ は死を覚悟したと言う。
正直なところ私も覚悟した。

ここは洞窟内なのでお得意のルーラ戦法は通じない。
逃げても必ず逃げられるという保証は無い。それはいざないの洞窟で経験済み。
ホイミソがホイミしてもバンパイアの攻撃が先だろう。

だが私はこの窮地を切り抜けられる、唯一確実な作戦を思いついた。

それは・・・。


「にくぶた-道具-くろに薬草」だ。

今の所、すばやさが非常に高い にくぶた は、必ず最初に行動していた。 くろ を確実に救う方法はこれしかない。


この作戦は見事に成功!

にくぶた がまず薬草を使い、くろ を回復させた。
そして、なんとその直後にバンパイアが くろ に攻撃!

この作戦をとらなければ くろ は確実に死んでいたということだ。


今度ばかりは私も冷や汗をかいた。今までで最大のピンチだった。


なんとか死人を出さずにバンパイアを撃退した私たちはさらに奥へと進んだ。


お宝も手に入った。

鉄のやり、銀のロザリオ、皮のドレス。
最深部には一体何があるのか?楽しみだ。


その時、ホイミソがふと気付いた。

ホイミソ「この銀のロザリオと皮のドレスを見てください!」


なんとその二つには、エルフのものと思われる緑色の毛髪が付着していた。


ぶちょう「・・・うん。エルフのものに間違いないみたいね。」

ホイミソ「これはひょっとしてあの人間の男と駆け落ちしたというエルフの娘の遺品ではないでしょうか?」

にくぶた「まさか。」


ホイミソの考えによると、あの閉鎖的なエルフの里の者が、外に出てこんな洞窟まで来るとは考えにくく、この服とロザリオはその娘のものに違いない、ということだ。またこんな所に置いていく意味は無いので、きっとこの奥でその男とエルフの娘は・・・。


くろ「おいら、怖いよ。」

にくぶた「でも盗品かもしれない。盗賊がここに隠して行ったとか?」

ホイミソ「この皮のドレスにそんな価値がありますか!?こんな所にエルフの衣服が落ちている理由は一つ。」


心中・・・。


ホイミソの考えは的中した。
洞窟最深部の湖近くに、二人の遺書と夢見るルビーの入った宝箱があった。


しかし、この宝箱の中身は結局、取らなかった。


ホイミソが反対したからだ。

ホイミソ「これを女王に届けて、ノアニールを元に戻したら、我々の犯罪行為がバレます。だからやめましょう。」


当然、くろも猛烈に反対した。

くろ「そうそう、ホイミソの言う通りだよ。やめようよ!」


にくぶた はどちらにすべきか決めかねているようだった。


それにしてもホイミソも僧侶の端くれ。良心が痛まないのだろうか?
そう思ってホイミソの様子をうかがうと、いつもと目つきが違った。


おそらくホイミソは、二人の遺書と夢見るルビーを、部外者である私たちがいたずらに触るべきではないと考えたのではないだろうか?

ホイミソはなぜかホイミしか使わないというポリシーがある。
私ならこの遺書を親御さんに届けてやってもいいのではないかと思うが、ホイミソは僧侶としても何か独特のポリシーを持っているようだ。

私は彼の意思を尊重し、この宝箱には触れないことに決めた。


くろ「ねぇ、遺品のロザリオと服も、ここに置いて行こうよ。」

にくぶた「そうだな。気味が悪い。」

ホイミソ「いや、このロザリオは結構な価値がある。どこかで売りさばきましょう。私が持っていますよ。」

にくぶた「じゃあ、カザーブの道具屋にでも売ろうや。」


しかし、今のところホイミソはこの遺品を大事に持っている。

さすがに遺書付きの夢見るルビーは大丈夫だろうが、ロザリオのような金目のものを、あんな目立つ所に置いていたのでは、どこかの盗賊に持っていかれないとも限らない。

きっとホイミソは、いつかこの遺品をエルフの里に帰すつもりなのだろう。


ホイミソという男は、狡猾な盗賊のようでもあり、敬虔な僧侶のようでもある。なかなかに不思議な人物だ。


とにかく私たちはノアニールを後にした。


・・・二人の想いと共に悠久の夢を。
GOOD-BYE、ノアニール!








今回、「にくぶた」の犯罪者度は抑えたつもりですが、今度は「くろ」が(笑)
重ね重ね、申し訳ない。あくまでも妄想で、登場人物の性格は、投稿者の皆様ご本人には無関係です。


なんというか、自分の実際のプレイとつじつまを合わせながら成り行きで書いているとこんな展開になってしまいました。
実際には、夢見るルビーを取らなかったのは、イベント前とイベント後のセリフをいつでも見られるようにしておくためです。また、銀のロザリオと皮のドレスを売らないのはコレクションのためです(笑)


また、バンパイア戦は恐怖でした。
コマンドを入力するまで、5分は考えました。 ギリギリの選択でした。
何とか今回も死人を出さずに済んで、ほっとしております。



さて、すでに10人ぐらい補充メンバーが送られてきていますが、配属先もだいたい考えています。


今の所、予定では・・・、

女キャラだけのBチーム。
危険な任務ばかり与えられるCチーム。

・・・を作る予定です。


Cチームでは大量に死者が出ることが予想されます。
今後とも引き続き、補充メンバーを送ってくださいね!








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