Cチーム最期の日
〜All of my heart , forever. 〜
(2001. 2/26)







お久しぶりです!!!
確かに最近DQM2の方に気を取られています。申し訳ありません。でも、GB版3の事を忘れたわけではありません。これからもずばずばがんばっていきます!





俺の名は、しびと。 命知らずの武道家だ。


俺は先日催されたCチーム選考会で、10人の志願者の中から見事メンバーの3人に選ばれた。

Cチームというのは、あの有名な勇者オルテガの娘だという「ぶちょう」が結成した、バラモス討伐隊のことだ。(名前の由来は良く知らない)

しかし、この「ぶちょう」と言う女、どことなくうさんくさい。
俺たちCチームは今回の任務で「ピラミッド」に来ているが、ここに来た理由がはっきりしないのだ。バラモス退治とピラミッドがどう関係するのか。

俺にはあいつが何か企んでいるように思えてならない。


俺の他に雇われたCチームの二人は、商人の「シラバス」と魔法使いの「ルーリル」、二人とも楽天家で、命知らずの俺が怯むほどの強敵も恐れない。

命知らずと怖いもの知らずは違うと思う。俺が命をかけるのは命を賭ける価値のあるものに対してだけで、決して自分の命をドブに捨てるような真似をしたことはないつもりだ。


ただし、いざという時は俺も命がけでやらせてもらう。ぶちょう、あんたが何を企んでいるとしてもだ。





・・・さて、さっきも言った通り、この俺、武道家しびと、商人シラバス、魔法使いルーリル、のCチームの3人と、勇者ぶちょうは現在ピラミッドに来ている。

目的はあいまいだ。ぶちょうは一度もはっきりと目的を明らかにしていない。

ぶちょうから与えられた強力な武器の威力に気分が高揚してか、シラバスとルーリルはそのことを指摘してもとりあおうとしない。



ルーリル「モンスターでないかな〜?また蹴散らしてやろうよ!」

シラバス「わらいぶくろってゴールドたくさん持ってるらしいですよ。出て欲しいですね!」

ぶちょう「みんな、この調子で頑張りましょう!」

しびと「・・・・・。」



こいつらの明るさはどうだ?
ここは魔物の巣窟。一歩間違えれば死の危険のあるダンジョンだ。
それなのに、この明るさ・・・。

ルーリルとシラバスはただの馬鹿だ。
こいつらが武器の威力に無邪気にはしゃいでいるのは理解できる。
しかし、ぶちょうは・・・、こいつはなぜ。


シラバス「あ、魔物!!!」



-しびとシラバスルーリル
LV333
HP171922



ミイラ男4匹、だいおうがま1匹が現われた!

ミイラ男Bの攻撃!しびとは15のダメージを受けた!(しびと残りHP2)
ミイラ男Dの攻撃!ぶちょうは1のダメージを受けた!
だいおうがまの攻撃!ぶちょうは1のダメージを受けた!
ぶちょうの攻撃!ミイラ男4匹に大ダメージ!
ルーリルはメラの呪文を唱えた!ミイラ男Aをやっつけた!
しびとの攻撃!ミイラ男Bをやっつけた!
シラバスの攻撃!ミイラ男Cをやっつけた!

(しびと残りHP2)



しびと「ぬぐわああああ!がはッ!!」
ルーリル「おい、大丈夫か!?」
シラバス「どうします?逃げますか!?」
ぶちょう「攻撃あるのみ!」



しびとの攻撃!ミイラ男Dをやっつけた!
ぶちょうの攻撃!だいおうがまをやっつけた!








しびと「ぐ、ぬおお、つうぅ・・・!」


痛!痛!痛!
痛!痛!痛!
痛!痛!痛!


しびと「・・・・はぁ、はぁ。」


苦しい・・・、死ぬ。
最後の・・、渾身の・・・、一撃で・・、ミイラ男を・・、倒せなかったら・・・、確実に・・・、死んでいた。
しかし、俺は。。。




ぶちょう「しびとくん、大丈夫!?・・・・ホイミ!!」


かろうじて一命を取り留めた俺だが、この後しばらくのことは意識が朦朧としてほとんど覚えていない。

先程の戦闘でミイラ男の体に付着した妙な粉を大量に吸い込んでしまったが、それが原因なのかもしれない。


たぶん、4回ほど戦闘を行ったと思う。
確かシラバスがピンチになることが多かったんじゃないだろうか。



-しびとシラバスルーリル
LV566
HP303732



その後、ピラミッドの真っ只中で休憩を取ることにした。
そこからの記憶ははっきりしている。



ルーリル「ちょっと疲れたよ。」

シラバス「わらいぶくろも案外手ごわかったですしね・・・。」

ぶちょう「しびとくんは、大丈夫?さっきからボーッとしてるみたいだけど?」

しびと「ん?・・・あ、ああ。」


俺はぶちょうの顔をまじまじと見つめた。

何か企んでいるに違いない。
・・・俺の勘がそう言っていた。
だが、一体何を・・・?

今のところ、何一つあやしい行動は見られない。
本当に何も企んでなかったりして?


ぶちょう「ん?どうしたの?」

俺の視線に気付いて、見返してきた。



しびと「・・・いや、なんでもないよ。」


もう疑うのはよそう。
俺の勘なんてたいしたものじゃない。
きっと思い過ごしだ。

でも・・・・、



しびと「なぜ、ピラミッドまで来たんだ?」

ぶちょう「え?」

しびと「何の目的でピラミッドまで来たんだ?」

ぶちょう「だから言ったじゃない。お宝を探しに来たって・・・。」



まさか。
ただの言い訳かと思っていたが・・・。



しびと「本当にそれだけなのか?」

ぶちょう「うん。」



嘘は言ってない。そう思う。



しびと「でもバラモス退治に何の関係があるんだ?」

ぶちょう「そういえば、関係ないよね。」



はぁ、なんてこったい・・・・。



しびと「おいおい。ちょっと待てよ。俺たちはバラモス討伐対だろ?ピラミッドの盗掘なんてやってる場合か!?」



俺は今まで勘違いしていたようだ。
『勇者』を名乗る者は、正義のために戦うものだと思っていた。泥棒行為など決してしない人種だと。

そういう先入観があったから、ぶちょうを疑ってしまったんだ。
『お宝探し』なんて下世話な目的のためにダンジョンに入ったりするものか、何か別の目的があるはずだと。



しびと「勇者がこんなことやってていいのか!?」

ぶちょう「勇者ねぇ。・・・こういう泥棒行為は愚か、性犯罪やら麻薬取引にまで手を出している勇者パーティーを私は知ってるけど。」

しびと「ははははは・・・!そんなのいるわけないだろ。」

ぶちょう「あはは・・・・はぁ。」



とにかく思い過ごしだったようだ。


その時、シラバスが念願のお宝を見つけた。



シラバス「あっちの方に宝箱がありますよ!!!おおお、3つも!!!」

ぶちょう「ついに見つかったわね・・・。」

ルーリル「早く取りに行こう!!!」



行ってみると宝箱が堂々と3つ並んでいた。



ルーリル「よし!!!早くあけよう!!!」


ルーリルは左端の宝箱を開けた。
宝箱はからっぽだった。



ルーリル「あれ、空だ!!」

シラバス「今度はこっちの宝箱を開けましょう!!!」



シラバスは真ん中の宝箱に手をかけた。

その時、俺は見逃さなかった。
ぶちょうが今までに見たことがない程のあくどい笑みをうかべているのを・・・!



しびと「やめろ!!罠だッ!!!」




しかし、もう遅かった!
宝箱の中身は『ひとくいばこ』だった!!



シラバス「うわあああああああああああ!!!!!」


   「ザックリ、ばくばく♪」




シラバス「うぎゃぴゃあああああああ!!!!!」

助ける間もなくシラバスは上半身を食いちぎられた!



ルーリル「どひゃへええあへあへぇえええええーーー!!!!!」



すかさず、ぶちょうがはがねのムチで攻撃した!!
しかし、人食い箱は全く怯まずに、今度は俺の方に突進してきた!!



俺は突進してきた人食い箱にもろにぶつかり、簡単に宙に舞った。



しびと「うをおわあああああああ!!!」

   「はぐはぐ、うまうま♪」



人食い箱は空中で俺をキャッチしてうまそうにかじりつき、そのまま勢い良く壁に叩きつけた!!全身の骨にヒビが入るほど痛かった!

俺は死んだ!



その時もぶちょうは抜け目なく遠くからはがねのムチで攻撃していた!!
しかし、人食い箱は倒れない!



今度は逃げ回っていたルーリルが目をつけられた。



ルーリル「いやだ!いやだああああああ!!!」

ついにルーリルが壁際に追い詰められた!



人食い箱は嬉しそうにルーリルに食いついた!!



   「むしゃむしゃ、おいちー♪」


ルーリル「あがッ!!!あがらッぴゃああああああ!!!!!」



   「むしゃむしゃ、バクバク♪」


ルーリル「はばらッ!はばはばば・・・あ、あばぁッ!!!」



   「バックリ、うまーーー♪」


ルーリル「ギャヒャッ!!」



ルーリルは食い殺された。




ぶちょうは、はがねのムチで背後から何度も人食い箱に攻撃していた。

そして、向き直ってぶちょうに突進してくるところに最後の一撃を加えた!


   「ギャフンッ!!」


人食い箱をやっつけた。





戦闘記録

今思えば失策。どうせ防御しても一撃で死ぬのだから攻撃させるべきだった。

1ターン

ぶちょう・攻撃
しびと・防御
シラバス・防御
ルーリル自分にスカラ
ひとくいばこの攻撃!
シラバスは48のダメージを受けた!
シラバスは死んでしまった!!
2ターン

ぶちょう・攻撃
しびと・防御
ルーリル・防御
ひとくいばこはあまいいきをはいた。
ルーリルは眠ってしまった。
3ターン

ぶちょう・攻撃
しびと・防御
ルーリル・ねむり
ひとくいばこの攻撃!
しびとは49のダメージを受けた!
しびとは死んでしまった!!
4ターン

ぶちょう・攻撃
ルーリル・ねむり
ひとくいばこの攻撃!
ルーリルは42のダメージを受けた!
ルーリルは死んでしまった!!
5ターン

ぶちょう・攻撃
ぶちょうの攻撃!
ひとくいばこをやっつけた!!
EX.137 60G

なんと、ひとくいばこのモンスターメダルを手に入れた!!




ぶちょう「やったー!ひとくいばこのモンスターメダル、ゲット!!!」



ぶちょうは無邪気にはしゃいでいた。
あたりに俺たちの食いカスが散らばっていると言うのに・・・。



ぶちょう「あはははは!!!それにしても肉の壁たちは本当に良くやってくれたわ。」



肉の壁!?なるほど。それが目的だったのか。
ひとくいばこが俺たちに気を取られているうちに、遠くからムチで攻撃する。

実際、ぶちょうは無傷でひとくいばこを倒したことになる。



ぶちょう「レアメダルっ、レアメダルっ!!お宝ーーー!!」



ゆ、ゆ、・・・許せねえ!!!
たかがメダル1枚のために俺たち3人の命を犠牲にするとは!!


ぶちょうは俺たちの死体を無造作に棺おけに詰め込んだ。



ぶちょう「リレミト、ルーラ!!」




アリアハンにもどったぶちょうは、早速ルイーダの酒場に行った。
俺たちを死体のまま預けるつもりらしい。



ぶちょう「この3人を預けに来たんだけど。」

ルイーダ「ええーー!そんな姿のまま預けるつもりなの?」

ぶちょう「うん。」

ルイーダ「もしかして生き返らせるお金がないの?」

ぶちょう「うん。」

ルイーダ「それなら仕方ないわね(^^)」



ちくしょおお!!おッ気楽な会話をしやがって、許せねえええええ!!!!

・・・ところで、死んだはずの俺がなんでこんなこと話してられるかって?
それはだな・・・・。



ルイーダ「あれ!?ぶちょうさん、棺おけが一つからっぽよ!」

ぶちょう「あ!ホントだ。」

ルイーダ「どうしたのかしらね?」

ぶちょう「ルーラの途中で中身をこぼしちゃったのかな?」

ルイーダ「たぶんそうね。オホホホ・・・!」

ぶちょう「あははははh・・・・!!」





・・・真相を話そう。

実は俺はあの時、死んではいなかった。
奇跡的に生きていたのだ。

言うなればHP0.000001。限りなく0に近いが0ではない状態だった。
そしてアリアハンに戻るまで棺おけに潜んでいて、着いてすぐ隙を見て逃げ出したのだ!


・・・それにしても許せねぇ!!!
俺たちの命を踏みにじったばかりか、あの冷酷な会話ッ!


ぬおおおおーーー!!!!ちきしょあああああ!!!!!


いつか必ずシラバスとルーリルのかたきを取ってやる!
やってやる、やってやる、絶対に復讐する!


決して忘れない!永遠に忘れない!!!
この憎しみの全てを永遠にッ!!!


俺はぶちょうに復讐する!!!!

必ずやってやるぞおおおお!!!!
この命にかけてかならずぅうううううう!!!!!!




しびとの独白・完











遅くなってすみません!しかし投稿小説はどれもめっちゃおもしろいですね!
私も負けないように頑張ります!








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